月見の宴(浅野祥雲)五色園

月見の宴
[目次]

「浅野祥雲」の素晴らしいコンクリート塑像の作品を紹介するページであり、特定の宗教やその教えの流布を目的したものではありません。また当サイトは宗教法人「五色園」とは関係ございません。

幼少時の親鸞が月を見上げ
「南無阿弥陀仏」と唱えた伝承

親鸞聖人が幼少の頃、八月の十五夜(現在の9月)に人々が月見の宴を催されたとき、月が天中高く冴え渡ると同時につかつかと前に出られて、両手を合わせ月を拝み「なむあみだぶつ」と一声称えられたという伝承です。

月見の宴の写真

季節により周囲の草木などで景色が異なることがあります。(2022年~2024年の写真です)塑像作品の写真は拡大表示します。

五色園の入り口からもっとも近い塑像作品です。車道の脇にあり見学しやすい場所です。幼少の親鸞聖人を含め10体の塑像が並んでいます。

月見の宴(全体写真)|浅野祥雲(五色園)
▲昼間の写真ですが夜に満月に照らされた情景は幻想的かもしれないですね。(夜間に園内への立ち入りは禁止)

親鸞聖人の幼少の頃(十八公麻呂君)|浅野祥雲(五色園)
▲膝に抱かれてるのは親鸞聖人の幼少の頃(十八公麻呂君)で、後ろは父親と思われます。朝廷に仕えていた役人で、日野有範(ひのありのり)=藤原有範と伝えられています。聖人が生まれたのは1173年とされており、平安時代の末期で平清盛が全盛の時代です。9歳のときに出家し28歳まで「比叡山」で修行されています。

月見の宴|浅野祥雲(五色園)
▲2024年の大河ドラマ「光る君」には月のシーンが多くありますね。紫式部が活躍されたのは親鸞聖人が生まれる前の平安中期ですが、「中秋の名月」を楽しむようになったのは、この時代頃からといわれています。

聖人の母については吉光御前(きっこうごぜん)
▲十八公麻呂君の前の女性は母親かもしれないですね。聖人の母については吉光御前(きっこうごぜん)とされています。御前については史料が少ないため詳しい人物像は不明ということです。

月見の宴の写真 月見の宴の写真 月見の宴の写真
月見の宴の写真 月見の宴の写真 月見の宴の写真

▲それぞれの人物が誰なのか不明ですが表情が豊かですね。(拡大表示)

塑像が伝える伝承

塑像が伝える「親鸞聖人」を中心とした伝承や教えなどを要約して掲載しています。内容は複数の解釈や諸説ある場合がございます。

下記の解説文章は「五色園の公式サイト」から出典し要約して掲載しています。

親鸞聖人(十八公麻呂君)は日野の里(現在の京都市伏見区日野西大道町)、法界寺(真言宗の寺院)のほとりでお生まれになりました。父君は藤原有範(ありのり)卿、母君は吉光(きっこう)御前といわれる方で、平安時代の貴族の長男としてお生まれになりました。信心深い母君、吉光御前が常に長谷寺の観音に念じて藤原家の跡継ぎを願われ、観音の申し子として生まれたのでありました。ところが、十八公麻呂は二歳になられても口を一文字に堅く閉じ片言も話されませんでした。まわりの人々は奇異の感に打たれていました。

そんな八月の十五夜、人々は月見の宴を催されました。父君、藤原有範卿のひざに抱かれてじっと空を見上げておられた松若君(十八公麻呂)は、月が天中高く冴え渡ると同時につかつかと前に出られて、両手を合わせつきを拝み「なむあみだぶつ」と一声称えられました。

人々はその声を聞いて驚き喜びの声をあげるとともに、松若君が非凡の和子であると歓喜せられたのでありました。

「栴檀(せんだん)は二葉より芳(かんば)し」に例えられる伝承のひとつですね。

月見の宴までのルート

五色園内の案内図

下記マップ①の場所です。五色園の入り口からすぐの場所(車両の通行が可能な道の左側で、最初に設置されている塑像です。迷わうことはないと思います。

五色園の塑像場所マップ

  • 入り口から終点までの徒歩時間は緑色の道路が約8分(本堂前の階段まで)、青色の道路は約11分(本堂裏手まで)です。見学せずに歩いた場合です。
  • 各場所の距離感は目安程度でお願いします。
  • 番号は塑像ごとに近いエリアで掲載しており、「五色園」が塑像付近に掲げられた案内板の番号ではありません。(案内板はないところもあり、文字も消えかかっています)

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(印刷はA4タテを推奨)

案内図はご自由にお使いください。

(1)塑像が近い順番に巡る

浅野祥雲の作品集 浅野祥雲の作品集 信行両座 信行両座
総合ページ ②信行両座

(2)浅野祥雲の塑像(一覧)

[3-1]車両の通行が出来る道路側(脇道ルートを含む)、および本堂または寺務所付近

下記の番号は塑像付近の案内板に記されたものとは違います。見学する際の効率から比較的近い範囲の塑像順に当サイトで番号をつけたものです。(園内の案内文字は消えかかっている場合が多いです)

01 月見の宴 02 信行両座 03 赤山明神
貴婦人解逅
04 身代わり
の名号
05 縁結び
弁財天女
06 川越の名号
07 不動明王 08 御田植 09 桜ケ池大蛇
入定の由来
10 御流罪 11 親子悲願仏 12 鈴虫松虫の
剃髪得度
13 肉付の面 14 日野左衛門
門前石枕
15 五劫思惟仏
16 六角堂ご参篭
雲母坂お通い

[3-2]車両通行禁止の道路側(脇道ルートを含む)

下記の番号は塑像付近の案内板に記されたものとは違います。見学する際の効率から比較的近い範囲の塑像順に当サイトで番号をつけたものです。(園内の案内文字は消えかかっている場合が多いです)すべて徒歩で巡るルートです。

17 板敷山
弁円狙撃
18 弁円悔悟 19 六角堂
(百夜祈願)
20 箱根権現
御饗応
21 日吉丸矢作橋
出世の緒
22 夜盗耳四郎
聞法の場

総合ページ

(3)見学時に注意すること

  • 道路に面した場所でコンクリート面に設置されており、特段の注意点はないと思います。
  • 塑像の裏は雑木林です。念のためマムシやスズメバチにご注意ください。
園内共通の注意点[危険生物など表示]

塑像作品の多くは雑木林の中や草木が多い場所です。また足場の悪い石段もあります。散策には歩きやすい靴(スニーカー等)をおすすめします。自然豊かな環境であるがゆえ、春から秋はマムシやスズメバチに注意が必要です。レジャー施設ではなく宗教公園で霊園もあり、散策には配慮が必要だと思います。

一般参拝者用のトイレは本堂への階段下付近(霊園の近く)にしかありません。(飲料水の自販機も同じで1か所だけ)暑い季節は熱中症にお気をつけください。携帯電話は筆者が確認した範囲では圏内(au)です。しかし電波が弱い場所もあります。

危険生物
マムシは待ち伏せで獲物を捕まえる習性があり、地面や落ち葉と同化して動かないことも多く、気づきにくいので特に注意が必要。(池など水辺で見かけることも多い)スズメバチの巣は雑木林の中、倒木などにあることも多いです。

ハチは黒いものを狙う習性があるので、白っぽい服や帽子を着用する。あらかじめ腕や脚などに虫除けスプレーを吹き付けておく。巣の近くで大声を出したり、強い振動を与えたりしないように注意するゆっくり静かにその場を離れる。頭を隠し姿勢を低くして、ゆっくりその場を離れる。(大阪府医師会のページから引用)

(4)参考文献・サイトなど

#浅野祥雲 #五色園 #日進市