大晦日の夜に煩悩を消し
新しい年を迎える
大晦日の夜に鐘を108回突くことはよく知られています。大晦日は除日(じょじつ)ともいわれ、この”除”には古いものを捨てる意味があるそうです。108回の数については、人は108の「煩悩=ぼんのう」を抱えており、1つ突くごとに消し去り新年を迎える願いがあるようです。
”突く”は正しくは”撞く”です。このページでは、わかりやすく”突く”で記述しています。
[目次]
108の煩悩ってなーに?
人間の感覚器官は{目・耳・鼻・舌・身・意(意識)}の6つといわれ、それぞれが下記の3つの煩悩を抱えているといわれます。
それぞれの煩悩は過去・現在・未来の3つの時間に存在するため、人の感覚器官(6つ)×煩悩の数(3つ)×過去・現在・未来の時間(3つ)=108というのが一般的な説のようです。
除夜の鐘を突く時間は大晦日の午後11時ごろから0時を挟んで、元旦の午前1時の間です。大晦日の夜に107回、年が明けて1回の計108回とされています。年が明けてから1回突くのは、新しい年の幸福や平和を願うという意味があるようです。
近年では参拝者に突いてもらうため、回数にこだわらない寺院も多くなっています。
いつ頃から始まったの?
日本で除夜の鐘を鳴らす風習が始まったのは、鎌倉時代に中国から禅宗(曹洞宗や臨済宗など)が伝わった鎌倉時代からで、庶民にまで広がったのは江戸時代からといわれています。
鐘の名称
お寺の鐘は「梵鐘=ぼんしょう」といい、梵鐘が設置されているところを鐘楼堂(しょうろうどう)といいます。
日本の寺院で大きな鐘は?
東大寺(とうだいじ) 奈良市 [華厳宗] |
高さは約3.9m、外径は約2.7m、重量は26.3t |
方広寺(ほうこうじ) 京都市東山区 [天台宗] |
高さ4.2m、外径2.8m 重さ82.7t |
知恩院(ちおんいん) 京都市東山区 [浄土宗総本山] |
高さ3.3m、外径2.8m 重さ70t |
東大寺の梵鐘 | 方広寺の梵鐘 |
写真はありませんが「知恩院」の除夜の鐘は、僧侶17人で撞くことで有名です。
鐘の値段(鐘楼堂の建築費をのぞく)
鐘の製作には青銅(銅が80%~90%、とスズが20%~10%の合金で、ブロンズともいわれます)が多く使われています。音の響きと耐久性、そして鋳造時の加工のしやすさからです。安価なものでは鉄製もあります。
中型(高さ1m~1.5m) | 100万円~500万円 |
大型(高さ2m以上) | 1千万円以上(重量や彫刻の有無等で大きく変わります) |
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節分は2月2日(日)です。
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