誰もが知ってるレトルトカレーの定番「大塚食品のボンカレー」が、世界初の市販用レトルトカレーとして世界最長寿ブランドになり、ギネス世界記録に認定されたそうです。1968年(昭和43年)発売から2023年2月12日で55年ということです。
半世紀を超え記憶に刻まれた味
レトルトカレーの代表格!
さまざまなレトルトカレーがある中で「ボンカレー」と聞くと、赤・オレンジ・黄色の配色パッケージを思い浮かべる人も多いと思います。筆者も昭和の時代から何度も食べています。
目を閉じて食べても分かるカレーの味
半世紀を超えて多くの人に親しまれている「ボンカレー」の味は、目を閉じて食べても分かりますね。レトルトカレーのスタンダードといってもいい味。基本は甘口・中辛・辛口の3種類。)辛口といっても穏やかな辛さですね。(大辛もありますが店頭ではあまり見かけないようです)
チキンカツカレーにして食べました。記憶に刻まれたルーの味に、新しい風味といったものは感じないものの、変わらぬ美味しさに満足です。
ボンカレーの歴史・当時の世情など
ボンカレーについては「大塚食品」公式サイトから出典しています。商品名はフランス語の形容詞 “bon=優れた、おいしい” とカレーの組み合わせということです。
- 1968年(昭和43年)2月12日に発売されたそうです。発売時の賞味期限は冬場で3ヶ月、夏場で2ヶ月だったということです。この年は川端康成が日本人初のノーベル文学賞を受賞しています。また「少年ジャンプ」が創刊されています。
その他としては、東京都府中市で三億円強奪事件が発生しています。流行歌としては「恋の季節=ピンキーとキラーズ」、「帰って来たヨッパライ=ザ・フォーク・クルセダーズ」、「花の首飾り=ザ・タイガース」、「三百六十五歩のマーチ=水前寺清子」「星影のワルツ=千昌夫」など、今も歌い継がれる曲が多いですね。 - 1969年(昭和44年)から全国での販売を開始。包装にアルミパウチを採用し賞味期限は2年になっています。女優の松山容子さんがボンカレーを手に持ったホーロー看板は、この年から小売店へ掲げるようになったということです。(看板は累計でおよそ9万枚)当時のボンカレー価格(1箱・内容量180グラム)は80円だったそうです。
この年の物価は牛乳1瓶が16円前後、店頭ラーメンは50円前後、銭湯は23円、新聞購読料(1か月)は450円の時代です。2023年現在の店頭価格は1箱130円~140円が多いようです。ちなみに松山容子さんパッケージのボンカレーは、2023年現在も沖縄県限定で販売されているそうです。 - 1973年に累計販売数が約1億食。
- 1978年に「ボンカレーゴールド」を発売。王貞治選手を起用したCMが放送されました。王選手はこの年の8月30日に、プロ野球史上初の通算800号の本塁打を達成しています。
- 2007年に2月12日を「ボンカレーの日」「レトルトカレーの日」に(日本記念日協会も正式に登録)
- 2018年に発売50年。累計販売数が約30億食。1箱の厚みは約2センチなので積み上げた場合は約6万キロですね。地球を1周半する距離(最近の販売数は不明ですが、もしかしたら地球2周してるかも)重さを推計すると1個180グラム(※)とした場合、およそ54万トン(東京スカイツリー鉄骨重量の15倍)です。※内容量は200グラムの時期もありました。
- 2023年に世界初の市販用レトルトカレーとして世界最長寿のブランドとなり、ギネス世界記録に認定。
歴史の長いカレー
ハウス食品の「ククレカレー」は1971年(昭和46年)の発売です。またレトルトカレーではありませんが、即席カレーとしては「オリエンタル 即席カレー」が1945年(昭和20年)に発売されています。同カレーのレトルト商品は1969年(昭和44年)の発売です。
これまでにCM・パッケージ等で起用された方々
カッコ内は2023年2月12日現在のご年齢
- 女優の松山容子さん(85)
- 俳優の品川隆二さん(89)
- 笑福亭仁鶴さん(2021年8月17日ご逝去。84歳)
- 王貞治さん(82)
- 郷ひろみさん(67)
- 田村正和さん(2021年4月3日ご逝去。77歳)
- 所ジョージさん(68)
- 松坂慶子さん(70)
- 池谷幸雄さん(52)
- ともさかりえさん(43)
- 山本淳一さん(50)※当時の光GENJIのメンバー
- 阿部寛さん(58)
- 由紀さおり(74)
- 鈴木京香さん(54)
元祖ボンカレー
発売から半世紀を超えた「元祖ボンカレー」。食べるのは20年以上ぶりですが、具がたくさん入った記憶に刻まれていた味です。現在のスパイス感を重視したカレーが多い中で貴重な存在。
元祖ボンカレー(松山容子パッケージ)は懐かしい味
発売から半世紀を超えた「元祖ボンカレー」。食べるのは20年以上ぶりですが、具がたくさん入った記憶に刻まれていた味です。現在のスパイス感を重視したカレーが多い中で貴重な存在。