24時間で120万回以上(風量:中)
夏には欠かせないアイテムの「扇風機」。くるくる回って活躍してくれます。いったい何回まわってるんだろうと気になり調べてみました。役立つ知識ではないですけどね。
回転数や消費電力
家庭用の一般的な扇風機(AC=交流)で、風量ごとの1分間の回転数です。製品によって異なりますので目安です。(rpm=羽が1分に回る回数)
- 強:1100rpm
- 中:850rpm
- 弱:600rpm
風量が「中」だと1分間に850回もまわってるんですね。以下は上記回転数を元に計算した数字です。
1.時間ごとの回転数
[風量:弱]
- 1時間:36,000回
- 8時間:288,000回
- 24時間:864,000回
[風量:中]
- 1時間:51,000回
- 8時間:408,000回
- 24時間:1,224,000回
[風量:強]
- 1時間:66,000回
- 8時間:528,000回
- 24時間:1,584,000回
風量「中」で24時間回し続けると122万4千回です。なかなかの働きモノですね。
2.夏の期間は何回まわる?
使用する期間を6月~9月(122日)として、1日に10時間使った場合です。
- 強:80,520,000回(8052万回)
- 中:62,220,000回(6222万回)
- 弱:43,920,000回(4392万回)
3.使用期間で計算すると
風量「中」で1日に8時間使った場合です。
- 30日:12,240,000回(1224万回)
- 90日:36,720,000回(3672万回)
- 365日:148,920,000(1億4892万回)
毎日8時間使うと1年間で1億4892万回もまわるですね。ちなみに「弱」の場合は1億512万回、「強」の場合は1億9272万回です。
4.1時間あたりの電気代は1円以下
電気料金は電力会社や地域(周波数)、契約区分等によって異なりますが、風量「中」で1時間使った場合は約0.8円程度です。8時間使った場合では6.4円くらいです。毎日8時間、1か月使っても200円弱といったところ。6月から9月の間、1日10時間使っても1,000円くらいですね。
※製品(羽の直径や枚数、使用電力によっても変わってきます。上記は30Wの場合です)
エアコンの消費電力はメーカーや機種、部屋の広さ、設定温度などによって大きく変わりますが、扇風機はエアコンの1/9~1/15くらいと言われています。
5.電気代を少しでも抑えるために
昨今の夏は東日本や西日本で、暑い日が多くなっていますね。夏の電気代を少しでも抑えるには、エアコンと扇風機の併用が良さそうです。
- エアコンの設定温度を下げ過ぎない。(目安は28℃)
- エアコンの冷たい空気は下に集まるため、扇風機を回して空気を対流させることで、室温を均一にすることができます。
夏に参考になる記事
- 今年の夏の気温予想|外部サイト
- エアコンが急に壊れたら(修理や設置業者が間に合わない)|外部サイト
扇風機のあれこれ
(社)日本電機工業会によると、日本で初めて扇風機が発売されたのは、1894年(明治27年)とされています。ウェスティングハウス社製(※)ということです。ちなみに世界初のラジオは1900年(放送は1906年|カナダ)です。
※1999年まで存続したアメリカの電機メーカー。バイアコム(米MTVなどケーブルテレビ局向けチャンネル事業等を行っている企業)に吸収され消滅。
日本初の白熱電灯は1885年、東京電力の電灯1万灯が1892年です。まだ電気が珍しかったころの時代です。
国産の扇風機が発売されたのは、1913年(大正2年)だそうです。2024年現在で131年前ですね。往年の名優、森繁久彌さんが誕生した年です。今では当たり前の透明な羽根タイプは1960年(昭和35年)に発売されています。
扇風機の価格は1970年代後半(昭和51年~)で2千円台くらいから。代表的なエアコンのひとつ「三菱 霧ヶ峰」は17万~20万円。18インチのカラーテレビは8万円台くらいから。
1975年の大卒初任給の平均が約8万4千円の時代です。
2012年(平成24年)には、はじめてのDCモータータイプ扇風機が発売されています。
扇風機(DC=直流)モーターの特徴
- 回転数を細かく制御できるため、風量の微調整が可能。赤ちゃんにも優しい風が送れますね。
- 動作音が小さい(静寂性に優れる)
- 消費電力が少ない(機種によるがACモータより約4割少ない)
- 価格はACモーターより高い(ACは2千円台~、DCは6千円台~)
扇風機の寿命は8年が目安
家電製品であるため、使用環境は家庭によって大きく違うと思います。このため一律に製品寿命を決めることは難しいと思いますが、大手メーカー(パナソニック、日立、シャープなど)は、修理の対応期間(発売からの修理部品保有期間)は8年となっています。
10年以上使用した扇風機では、モーターや内部部品(コンデンサ等)の劣化で、発火事故のリスクが高くなります。「政府広報」によると、扇風機による重大製品事故は、平成21年度から平成30年度までの10年間に162件発生してるそうです。一般的な使い方では、8年程度を目安に買い替えると良さそうですね。扇風機だけでなく、冷風機なども注意が必要です。